小学校入試のシーズンが始まりました。年長児は筆記試験で実力を測るのが難しい年代です。親子の関係性を見る「親子面談」や集団の中での振る舞いを見る「行動観察」は、今年ならではの取り組みをしているようです。
今年は接触を回避するさまざまな工夫が行なわれている
コロナの影響は高校や大学入試だけでなく、小学校の入試にも影響を与えています。
例えばブロックを片づけたら手を消毒したり、手をタッチしてルールを守って遊ぶ様子を見る試みがなくなったり。
またハサミやペンは自分の物を持参するようにしたりしているそうです。
面接も変わってきており、今まで保護者と子どもと別々に面接をしていましたが、今年は保護者だけにするところもあるそうです。保護者を見れば家庭環境がよく分かるし、保護者に作文を提出させるところもあるそうです。
そのほかにも、オンライン面接を実施したり、過去一週間分の健康観察カードを提出したり。試験日の縮小や第三次選考を取りやめるなどもあるそうです。
保護者を見る比重が例年以上に多くなっている
幼児教室を運営する新芽会の佐藤さんは以下のように助言しています。
コロナの感染状況によって流動的なため、常に新しい情報を取得すべく、ホームページは必ず確認してほしいとのことです。
また、子どもの行動観察については例年とやり方を変えている所が多いですが、中止することはないそうです。
筆記試験では実力が分からない年代だからこそ、コミュニケーション能力や表現力など、子どもの可能性を見たいと学校側は思っているそうです。
さらに、マスクを着けていると表情が分かりにくいため、アクリル板を置いてマスクを外して面接する学校が多いとのことです。
例年以上に見られるのは保護者と言われています。保護者も希望理由をきちんと答えられるように準備しておく必要があるとのことです。
学校別の模試も規模を縮小しており、受けられないこともあります。
とにかく異例づくしだけれども、小学校受験はゴールではないことを心して
コロナ禍でなにもかも異例づくしの受験体制。学校も保護者も塾も試行錯誤で誰もが不安を抱えています。
小学校のお受験はゴールではありません。今最善を尽くすことは、結果がどうであれ次につながっていく、と前向きに捉えましょう。
2020年10月17日(土)朝日新聞朝刊より出典しています