子どもの自己肯定感を育てることが育脳につながる

子どもの自己肯定感を育てることが育脳につながる

前回、自己肯定感の高い人と低い人の特徴をお伝えいたしました。
多くの方が、自己肯定感は高い方が良いのだと関してくださった様子です。
自己肯定感が高いと、前向きに、失敗を恐れずにチャレンジしていくことができるため、育脳にも良い影響を与えます。
では、どうすれば自己肯定感は育っていくのでしょうか。

自分は必要な人間なんだと自覚することが大切

「大切だよ」「大好きだよ」を伝えよう

自己肯定感が低い子どもほど、自分が愛されているという自覚が低いと言われています。
子どもが自分自身のことを「いらない人間だ」と考えているとしたら、親としてこれほど悲しいことはないですよね。
「ママは〇〇のことが大好きよ」「パパは〇〇のことを大切に思っているよ」毎日繰り返し伝えてあげてください。
愛されているという事実だけで、子どもの自己肯定感は上がっていきます。

スキンシップをしよう

幼い頃はたくさん抱っこやハグをしていたのに、小学校に上がるくらいから抱っこやハグをしなくなる家庭が非常に多いです。
実はスキンシップには、自己肯定感を上げるだけでなく、人の精神を安定させる効果があります。

子どもに「ありがとう」を伝える

「ありがとうの言葉は大切よ」と教えながら、親が子どもに「ありがとう」を伝えていないということはよくある話。
「お箸を並べてくれてありがとう」「荷物を持ってくれて助かったわ、ありがとう」「お買い物に付き合ってくれてありがとう」など、些細なことでも必ずありがとうを伝えるようにしてください。
感謝されることで、人の助けになりたいと考えるようになっていきます。

子どもの話を聞こう

子どもが話しかけてきているのに、携帯ばかり触っていて話を聞いていなかったり、「忙しいから後でね」「くだらない」「そんなことより宿題しなさい!」など言ったりしていませんか?
子どもは話を聞いてもらえないと「自分なんて話す価値もないんだ」「自分の話には興味を持ってもらえないんだ」と感じてしまい、自己肯定感が下がってしまいます。

失敗しても受け止めてあげよう

子どもの手先は不器用ですし、大人と比べると経験不足でもあります。
そのため、大きな失敗も小さな失敗も、たくさんしてしまうもの。
どんな失敗をしても、それを寛大な心で受け止めて「何でできないの?」「どうしてこんなことするの!」ではなく、「また頑張ろうね」「次はできるよ」と受け止めてあげましょう。
子どもは失敗して当然。何度も同じ失敗をしてできるようになっていくものです。

親の行動が自己肯定感を欠如させてしまう

親は謙遜しない

親戚や近所の方に、「優しいお子さんね」「頭の良い子ね」などと子どものことを褒められた際、「いやいや、そんなことありませんよ」と、つい謙遜してしまっていませんか?
しかし、子どもがこれを耳にすると「自分は優しい子じゃないんだ」「自分は頭の良い子ではないんだ」と鵜呑みにしてしまい、自己肯定感が下がってしまいます。
また、子どもにもプライドがあるため、他人にそんな風に言う親を「嫌いだ」と感じるようになる子どもも多いです。

子どもを否定しない

「うちの子には無理よ」「お兄ちゃんはできたのに」「何度言ったら分かるの」などのネガティブな言葉も、「自分には無理なんだ」「お兄ちゃんのようにはなれないんだ」「何度言われても分からない人間なんだ」と、負のリープに入らせてしまい、自己肯定感に大きな影響を与えます。

子どもの行動を親が決めない

何でも親が決めてしまう家庭、ありますよね。
子どもは「サッカーがしたい」と言っているのに、父親が好きだからと野球をさせたり、サッカーではなく英語塾に通わせたり。
例え親が子どものことを思って決めたことでも、子どもの意思を無視していると、「自分の気持ちは尊重してもらえないんだ」「自分のことを決めることすらできない人間なんだ」と、ネガティブな思考になってしまいます。

子どもを認めよう

ちょっとしたことでも、子どもは自分のことを認めてもらえると嬉しいものです。
例えば、100点満点中10点のテストを持って帰ったとしましょう。できなかったことを怒るのではなく「この問題は解けたのね。頑張ったのね」と、認めてあげてください。
子どもは、認めてもらえたことで、次はもっと良い点数を取ろうと思うように、だんだんと意識が変わっていきます。
「靴をそろえてくれたのね」「お箸の持ち方が上手になったわね」「朝の準備、前よりも早くできるようになってきたね」「この絵、色使いがいいね!」など、些細なことでも気が付いたことは口に出していきましょう。