2020年が明けて10ヶ月、こんなに世界になろうとは誰が想像したでしょうか。世界が新型コロナウイルスに翻弄される中、子どもたちは常に大人の都合に振り回されながらも、しっかりと付いてきています。そんな子どもたちの学校環境、特にエアコンの設置について、現状はどうなっているのでしょうか。
全国の小中学校のエアコン設置率はやっと9割
文部科学省が9月30日に全国の小中学校のエアコンの設置率を公表しました。それによると、普通教室の設置率が9割に達したとのことです。また13都道府県で100%となっています。
2018年、愛知県豊田市で当時小学校一年生の男子児童が熱中症で死亡するという事故がおきました。
それ以降、各自治体は国の補助を受け、急速に整備を始めた経緯があります。
ただ、学校で児童が犠牲になってからの対処が悔やまれます。少なくとも事故が起こる前に対処すべきだったのではとも感じます。
普通教室は、3年前と比べて43.2ポイント増加
9月1日時点で、全国の小中学校の92.8%に冷房が設置されました。2019年よりも15.7ポイント増え、3年前よりも43.2ポイントも増えています。
北海道・青森・秋田・岩手を除く44都道府県で設置率が8割を超えたことになります。
音楽室や視聴覚室などの特別教室への設置率は55.5%。昨年よりも7ポイント増えています。
また、災害時に避難所として利用される体育館などはわずか5.3%。昨年よりも2.7ポイント増えています。
新型コロナウイルスの対応で、特別教室や体育館への設置も急がれる
新型コロナウイルス対策のため、児童や生徒を分散登校させたり、一人ひとりの席を離したりする措置が取られています。
そのため、特別教室や体育館も使う機会が増えることが想定されます。
文部科学省は、来年度予算の概算要求で、自治体への補助金を増やすような内容を盛り込む予定とのことです。
また、幼稚園や保育園の設置率は94.9%。昨年よりも5.7ポイント増えました。高校の普通教室は87.0%で昨年よりも3.5ポイント増、特別支援学校の普通教室は94.9%で昨年よりも5.2ポイント増えました。
https://www.ikunou-lab.com/