幼保無償化の開始。でも他に必要な育児支援もある!

10月1日よりいよいよ幼児教育・保育の無償化が始まりました。子育て世帯はその分を貯蓄や習い事に回せます。「子どもはお金がかかるからいらない」「もう一人子どもを欲しい」そんな世帯にも影響があるかもしれません。10年後、20年後、合計出生率が上がっていることを期待したいですね。
ただ、必要な支援は他にもたくさんある、と言う人もいます。
朝日新聞のデジタルアンケートの結果を見てみましょう。

経済的負担以外ではこんな負担が多い!

●仕事との両立
小規模保育が増え、0歳から2歳児を預かる施設は増えましたが、まだまだ待機児童の問題は解消されていません。
企業も主導して保育園をもうけたり、短時間勤務などで支援したりしています。けれども働きながら子育てするのはたやすいことではありません。
母親だけが短時間勤務になっても、父親が長時間労働であれば、母親に家事育児の負担が偏ります。結果ワンオペ育児になり子どもにしわ寄せがいってしまい、「2人目なんかコリゴリ」となってしまったら、少子化は解消されません。

●体力的・精神的な披露が蓄積する
上記のように仕事との両立は想像以上に大変なこと。子どもが病気になったときにどちらが休暇を取るかでつねに言い争いになる夫婦もいるのだとか。
そんな姿を子どもが見て「ママとパパが喧嘩をしているのは、自分が病気になったせいだ」と思ってしまったら、こんな悲しいことはありません。
夫婦のどちらかが専業主婦・主夫でも育児には相当な体力・精神力が必要です。逆に「働いて、子どもと離れる時間がある方が精神的に楽」という人も多いです。

●自由な時間が取れない
まだ子どもがいなかった時には、休みの日は自分の時間にあてられたし、生活にメリハリを付けられたでしょう。しかし、子どもができたとたん、「平日と同じくらい土日祝日がつらい、一年中体も心も休まらない」と感じる夫婦も多いようです。
おおきな育児ストレスになってのしかかってくることもあるでしょう。

 

今後は一時預かり補助やベビーシッター補助の制度ができるなど、もっと夫婦がリフレッシュできる時間を確保できるといいですね。
海外フランスなどでは、子どもを預けて夫婦でディナーに行く風景が当たり前にみられるそうです。
少なくとも子どもを他人に預けることを白い目で見たりすることが無いような社会にならないといけませんね。

本当にお金がかかるのは高校・大学なんだけど・・・

子育て費用のうち、本当にお金がかかるのは高校や大学、という意見も多いです。もちろん現実はそうなのですが、政府が求めているのは少子化の改善です。
今現在、高校生や大学生を持つ親は、「学費がタダになったから子どもをもう一人産もう」という年代ではありません。
ですから、ターゲットは20代30代。若い層が「結婚しよう」「子どもを持ちたい」と思うきっかけを作ることが優先なのでしょう。

幼保無償化で、若い夫婦に子どもを持ってもらいたいのです。20年後、合計出生率が2.0を上回るでしょうか?

2019年10月6日(日)朝日新聞朝刊