マイクロソフト社の創業者ビル・ゲイツ氏、グーグルの共同創設者ラリー・ペイジ氏、アマゾンの共同創設者ジェフ・ベゾス氏･･･そうそうたるインフルエンサーが幼少期に受けていた「モンテッソーリ教育」。日本でもプロ棋士の藤井聡太さんが幼少期に受けていたと話題になりました。

そもそもモンテッソーリ教育って何のこと？

子どもの教育環境や教具に大きな特徴があるとされています。大脳生理学・心理学・教育学など、多方面から多大な効果があると考えられています。

どうやって誕生したの？考え方や目的は？

イタリアの女性医学博士、マリア・モンテッソーリによって提唱された教育方法です。もともと障がい児の教育に携わっていましたが、障がいのある子どもだけに限定されない教育法、という考え方を持ち、彼女の監督と指導の下、保育施設で適用されたのが始まりです。
モンテッソーリの考え方や目的はこう。「子どもは生まれながらにして自分を成長させる力を持っており、保護者や教育者はその成長要求を汲み取って子どもの自由を保障することが大切。」
一生を通じて学び続ける意思をもち、責任感と思いやりを持った人間を育てることを目的としています。

個性的な教具と5つの分野

①日常生活
大人が行う様々な動作を真似します。秩序だった体や各器官の動かし方を学び、自立心や独立心を学びます。
②感覚教育
対にする・段階付ける・仲間分け、この3つの操作法を組み込み感覚を洗練させます。
③言語教育
言語の発達を促進させます。絵文字カードなどを使って語彙や文法、文章の構成を学びます。
④算数教育
算数棒やビーズを使って数の概念や基礎を学びます。抽象的かつ論理的な思考力をつけます。
⑤文化教育
身近なものから地理・歴史・生物・音楽を学びます。世界地図やパズルなどを使います。

一般の保育園や幼稚園にはない特徴とは？

①クラスが縦割りになっている
2～3歳の子どもから6歳の子どもまでが一つのクラスで生活します。年上の子どもがが年下の子どもの世話をしたり、年下の子が年上の子を真似したりすることで、社会性と協調性が身に付きます。
②「仕事（活動）の時間」
モンッテッソーリ教育では活動を仕事と呼びます。実際には教具を使って自己を形成するのが目的。毎日1時間から3時間ほど教具に自由に取り組みます。
③0歳児クラス、1,2歳児クラスもある
0歳児のニドクラス、1～2歳児のインファントクラスもあり、保護者と一緒に週に1,2回通います。保護者同士や教員とのコミュニケーションを大切にしています。
④年間行事は少な目
一般的によく行われる運動会や遠足、クリスマス会などは控えめ。発表するための時間をあまりとらず、自主的な仕事の時間を多く設けています。

気になった方は見学を！

モンテッソーリ教育を取り入れている幼稚園・保育園は増え続けています。ただ、日本の協調性文化も大切に考える保護者が多いため、欧米のように全てが自由や自主性を重んじる活動ばかりではないのが特徴かもしれません。どの園も「いい部分は積極的に取り入れよう」としています。

日本モンテッソーリ教育綜合研究所はこちら
http://sainou.or.jp/montessori/