
pregnancy, family and people concept – happy pregnant wife with husband sitting on sofa at home
乳幼児期の1年は大人の1年と全く違い、発達に大きな差が出ます。しかし同学年。「できれは春から夏ころに子どもを産みたいな」と理想を掲げていても、都合よく受胎調節ができるカップルはまれでしょう。
早生まれの子は何かと心配とも言われますが、大きくなって能力を発揮する子もたくさんいます。
保護者はどうかかわっていくのが理想的なのでしょうか。
現実にプロ野球選手は少ない
東京農業大学 発達心理学が専門の勝亦陽一教授は、プロ野球選手約2200人について生まれた月を調査しました。
・4~6月生まれ:34%
・7~9月生まれ:30%
・10~12月生まれ:20%
・1~3月生まれ:16%
早生まれの選手が少ないことが分かりました。野球人口は、小中高と年齢が上がるにつれて早生まれの子どもが減っていきます。
勝亦教授の見解は、「チームスポーツは体力的に優位な子が活躍するケースが多い。早生まれの子がなかなか試合に出られず、やる気を失ってしまうこともひとつの原因では」としています。
なぜかタイトルホルダーは早生まれが多い!
しかしなぜかタイトルホルダーは、学年後半に生まれた選手が多く、学年前半に生まれた選手の約2倍にのぼるとのことです。
男児の場合、身体的な差がなくなるのは高校生以降。この時期に心身の発達が目覚ましく、伸びしろが多いのだそうです。そのため、思春期以降に高い能力を発揮する選手が多いと見ています。
ですから、保護者は生まれ月にこだわらず、上達する過程を気長に見守ってあげることが必要、としています。
本人の自尊心に影響する?
慶応大学 教育経済学 中室牧子教授によると、身体能力や学力の差は中学生になっても多少あるとしています。
4月生まれの子どもは、成熟度が高いうえに小さい頃からリーダーシップを取る機会が多く、勉強や運動に積極的に取り組むという好循環が生まれやすい、としています。
一方で早生まれの子どもは、小さい頃に形成された序列が影響し、それが劣等感に繋がる子どもも。自尊心を育む上で苦労することがあるのかもとも語っています。
保護者は必要以上に生まれ月を意識させないことが大切
幼児教室サピックスキッズの石垣知子教務課長は、小学校で学力が伸びる子どもは、生まれ月にかかわらず、健全な自己肯定感を持ち、失敗を恐れない傾向がある、と言っています。
早生まれの子どもには、小さな成功体験をたくさんさせてあげて、とのこと。
早生まれの子どもの保護者は、何でも焦らずゆっくり見守れることこそメリットと考えましょう。
注意しなければならないのは、4月生まれなのに、何でも周りから後れを取っている我が子を見て保護者がイライラしてしうこと。さまざまな面で劣等感を持ってしまうかもしれません。
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2020年3月7日(土)朝日新聞朝刊より出典