長い休校の後、急に学校が始まり、この猛暑。夏休み返上で学習時間を確保する学校も多いでしょう。お子さんたちは体調を崩していませんか?
もし子どもが「朝、だるくて起きられない」「めまいがする」こんな不調を訴えたら、決して無理をさせないでください。もしかして「起立性調節障害」かもしれません。
もし長く不調を訴えるようでしたら、一度かかりつけ医に診てもらいましょう。
自律神経の不調をきたす「起立性調節障害」
なかなか終息の兆しが見えないコロナ禍。大人だって元の生活が送れず、ストレスを抱えています。子どもだって同様。長い休校が続き、生活のリズムが崩れるのはしょうがないことです。
埼玉県戸田市の「かずまこどもクリニック」では、久しぶりに登校しようとした子どもが、朝起きられない、と訴え、受診するケースが増えたとのことです。
中には、専門クリニックを紹介しなければならない患者もいて、寝ていた状態から起き上がって、血圧が45まで低下していた子どももいたそうです。その子は重度の起立性調節障害と診断されました。
小学校高学年から高校生くらいまでの思春期の子どもに多い
思春期の子どもは、自律神経のバランスが崩れ、血圧の調節が上手くいかないことが多々あるそうです。
血圧の調節が上手くできないと、立ち眩みやめまいがひどくなり、低血圧で起きられなくなったりもします。
長い自粛生活で運動不足になり、下半身の血液を全身に送り出すために必要なふくらはぎの筋肉が衰え、血流が悪くなっていることも要因です。
生活リズムが変わったことによるストレスも大きいとのことです。
診断を受けたら、医師の指導のもとで血圧を上げる薬を飲んだりウォーキングをするなどしたりし、筋力を落とさない生活を心がけることが大切です。
起立性調節障害を悪化させないために
外出制限を真面目に守っていた結果、体調を崩す人は多いです。病気の可能性も視野に入れて、子どもの体調を良く見極めましょう。
2020年7月28日(火)朝日新聞朝刊より出典