昭和の時代は、男性よりも一歩下がって歩き、男性に依存している女性が求められたものです。
かたや現代は精神的に自立した女性が求められるようになりました。
エッセイストの安藤和津さんの話を元に子育てのヒントを探ってみましょう。
ドキドキワクワクを一緒に体験
安藤和津さんは、30代で桃子さんとサクラさんを授かりました。夫は俳優で映画監督の奥田英二さん。それだけ聞いても、個性豊かな両親に育てられたことは容易に想像がつきます。
安藤さんは、ワクワクすること、ドキドキすることを多く体験させてあげたそうです。これからどんなに辛いことが起こっても、生きていれば楽しいことがある、と前向きに思え、生きる力になると思ったからだそうです。
学校の授業では黒い太陽を書くと先生に目を付けられる?
安藤さん奥田さん夫婦の中の常識と一般家庭の常識は、時には擦り合わせが大変だったそうです。
子供たちは学校の美術の時間に黒い太陽を書くのだとか。もちろんかっこいいことだしそんな個性をつぶしたくありません。
しかし、学校生活では良くも悪くも「先生に好かれる要領の良い子ども」が求められます。
そんな時には、「学校の先生は多分赤い太陽が好き、家では何色の太陽でもいいけれど、学校では赤にしてみたら?」のように促したそうです。
ある程度世間の常識に合わせなくてはならないこともある、ということを教えたかったのでしょう。
牛乳をこぼしてしまったら・・・
まず叱るのではなく、どうすればよいかを考えなさいと伝えました。動揺しても泣いてもママに泣きついても、こぼれた牛乳とテーブルは綺麗になりません。
今何をすべきかをきちんと考えられる大人になってほしかった、とのことです。
一対一の会話で本音を聞き出す
2人の娘さんと、1日1回5分でいいから、2人だけで会話する時間をもうけたとのこと。
子供は何かしら母親にだけ聞いてほしいことがあります。何か言いたくても姉妹や父親がそばで聞いていたら、ためらいます。
その点二人だけだと安心して本音を話してくれるそうです。
どんなに大変な経験でも絶対に糧になる!
どんなに大変な経験をしても常に前向きの安藤さん。どんな経験でもマイナスになることはなく、絶対に何かの糧になっています。ですから、無駄な経験何て一切ないのです。
おかげで桃子さんもサクラさんも、サバイバル女子に育ってくれたそうです。
2020年1月11日(土)朝日新聞朝刊より